短歌サミットブログ

☆短歌サミット2009は158名様のご来場により、大盛況のうちに無事閉幕しました☆
皆様のご来場、ご協力に実行委員一同感謝の気持ちでいっぱいです!!
本当にありがとうございました。
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短歌の寄り道 積極-愛のうた (クイーンズコミックス)
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

こんばんは、短歌サミット実行委員の文月育葉です。
短歌サミット当日まで3ヶ月を切り、実行委員の皆は毎日いろいろな意見を交わしております。
「短歌サミットって何すんの?」とお思いの皆様、もうしばらくお待ち下さいね。

今日はちょっと寄り道して、素敵な短歌が登場する漫画を紹介させて頂きます。

集英社のクイーンズコミックスの『積極‐愛のうた‐』です。
作者は谷川史子さん。私が小学生の頃から大好きな少女漫画家です。

大学卒業まであとわずかの主人公、村主美幹の憧れは定年退職を控えた鳥野教授。
先立たれた奥さんを想うがゆえ、女子学生とは目を合わせないようにする鳥野教授に少しでも近づこうとします。
しかし、教授は必要最小限のコミュニケーション以外は頑なに拒んで二人の距離は縮まりません。
そんなある日、美幹は鳥野教授がお気に入りの詩や短歌を書き記した、誰にも見せようとしないお手製のテキスト『とりのうた』が机に置き去りにされているのを見つけます…。

あらすじはとりあえずここまで。
短歌が出てくるのはお話の最後の方です。
有名なある歌人の方の短歌なのですが、タイトルでわかる方もいらっしゃるかもしれませんね。
でもここで短歌まで紹介してしまうと、最後の切なさが半減しそうなので内緒にしておきます。
是非、一度手にとって読んでみてください。

私はこれを読んで以来、自分も『とりのうた』のような短歌を書き記したノートを作りたくて仕方ありません。
きっと皆さんも、この漫画を読めば自分だけの『とりのうた』を作りたくなるはず。

短歌と少女漫画の素敵なコラボレーションをどうぞお試しください。

という訳で、短歌の寄り道でした♪(続くのか…?)

「第一回 短歌サミット」

●日時:2009年6月20日(土)

●開館時間:AM10:00〜PM6:00

●場所:「川口市立アートギャラリー・アトリア」

http://www.atlia.jp/about/index.html
| 短歌サミット実行委員 | 文月育葉 | 02:29 | comments(2) | trackbacks(0) | -
夜はぷちぷちケータイ短歌 3月15日放送より
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

毎週日曜日、夜9時05分〜9時55分放送のNHKラジオ第一(AMです。)の短歌ラジオ番組『夜はぷちぷちケータイ短歌』の3月15日放送分で採用されたメンバーの短歌を紹介します。(放送では流れなかったものも含まれています。)

月間テーマ『液体』より

熊田曜子さん選
終電で泪目のヒト多いのはただ眠いだけじゃない訳がある
やな。

『夜はぷちぷちケータイ短歌』はインターネットや携帯からも投稿できる短歌番組です。
メールを送るような気分で、気軽に短歌を送ってみませんか?
*サイトへはこちらから*
| 短歌サミット実行委員 | メンバーの採用報告 | 22:53 | comments(0) | trackbacks(0) | -
夜はぷちぷちケータイ短歌 3月8日放送より
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

毎週日曜日、夜9時05分〜9時55分放送のNHKラジオ第一(AMです。)の短歌ラジオ番組『夜はぷちぷちケータイ短歌』の3月8日放送分で採用されたメンバーの短歌を紹介します。(放送では流れなかったものも含まれています。)

月間テーマ『液体』より

斉藤斎藤さん選
あいまいに頷きながら優しさのような液体糊を受け取る
イマイ

企画テーマ「あの『ひと言』が・・・」

だいたひかるさん選
「傷なんてついたら磨けばいいんだし」その痛みだけ覚えていよう
やな。

『夜はぷちぷちケータイ短歌』はインターネットや携帯からも投稿できる短歌番組です。
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| 短歌サミット実行委員 | メンバーの採用報告 | 22:45 | comments(0) | trackbacks(0) | -
『ダ・ヴィンチ』4月号・短歌ください 採用報告
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

文芸雑誌『ダ・ヴィンチ』(メディアファクトリー社)4月号で歌人・穂村弘さんが連載をされている『短歌ください』で採用された短歌サミット実行委員メンバーの作品を紹介します。

テーマ『匂い』

土下座して嗅いだアスファルトは予想外に甘い匂いでしたよ
さかいたつろう

本当に現実なのか立ち止まる何の匂いもしない雑貨店
イマイさん

『自由詠』

いっせいに飛び立った鳥あの夏の君が走っていったんだろう
くまさん

文芸雑誌『ダ・ヴィンチ』は毎月6日発売です。
『短歌ください』でも短歌を募集していますので、穂村弘さんファンの方は是非挑戦されてみてはいかがでしょうか。
『ダ・ヴィンチ』のサイトへはこちらから

| 短歌サミット実行委員 | メンバーの採用報告 | 22:35 | comments(0) | trackbacks(0) | -
「第二回短歌サミット実行委員会緊急ミーティング」
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

こんにちは。

短歌サミット実行委員会理事長の辻井竜一です。

「第二回短歌サミット実行委員会緊急ミーティング」

開催が決定いたしました。

●日時:2009年3月22日(日)15:00〜

●集合場所:JR川口駅改札口(一つしかありません)

当日は、podcast班のタツロー!さん、はれやさん、てこなさんが
9:30〜17:00まで、川口駅前のスタジオにて、録音を
行っております。

音響の関係上、見学は出来ませんので、録音終了後、
合流する形になります。

毎度のことですが、当日の遅刻、早退、ドタキャン、コスプレ、
飲酒、喫煙、牛乳プリンキャラメルの使用、ときめき、たそがれ、
むねキュン、萌え倒れ、Xジャンプ、すべて自由となっておりますので、
お気軽にご参加くださいませ。

※はじめましての方も、大歓迎です。ぜひ、お会いしましょう。

短歌サミット実行委員会理事長 辻井竜一

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「第一回 短歌サミット」

●日時:2009年6月20日(土)

●開館時間:AM10:00〜PM6:00

●場所:「川口市立アートギャラリー・アトリア」

http://www.atlia.jp/about/index.html
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| 辻井竜一 | お知らせ | 15:28 | comments(0) | trackbacks(0) | -
「辻井竜一歌集(予定)」
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

こんにちは。

「かばん」2009年3月号評を書くべく、まずは会員の皆様の歌と
格闘しております歌人集団「かばん」会員で
短歌サミット実行委員会理事長のパンク・ロッカー辻井竜一です。


こいつは、手強い相手だぜ……。


なんだか、今号はやけに皆様、「連作」というものを意識している
ような(以下略。ここに書いてどうするのだ)。

最終ページにおける現編集長の落書き的なイラストについてまでも
評してやるつもりでおりますが、果たしてこの戦いはいつ終わるやら。


短歌作品以外のページも熟読していたところ。

2009年度に向けた冬のかばん会議の概要報告に。

おお。

なんと。

6月号の特集で、
笹井宏之さん追悼特集とならんで、辻井竜一歌集特集が
行なわれる予定になっていたかもしれなかった旨、書かれて
ありました……!

落ち着け。

「行なわれる予定になっていたかもしれなかった」
だけだからね。

いやしかし、一体どなたがこんないかした(いかれたの誤植ではありません)
提案をしてくれたのでしょう。

ありがとうございます。
手作りマドレーヌをお贈りしたい気分でいっぱいであります。


というわけで、
辻井竜一の歌集「ゆっくり、ゆっくり、歩いてきたはずだったのにね」の
進行具合についてのお問い合わせ、非常に多くなってきておりますが、
しばしお待ちください。

いや、本当に、出ると思いますよ。

会議の概要報告の欄にも、辻井竜一の歌集は、
「辻井竜一歌集(予定)」と記されていたのが少々気になりますが。

まあよろしかろう。


「発売延期の美学」というのもあるさ。


「発売延期の美学」超簡略説明。

本当に出るのか。

やっぱり予定で終わったか。

え?本当に出た?まじで??

ブライアン・ウィルソンの「スマイル」、
もしくは先日のガンズ&ローゼズの新譜状態に、
まではならなきゃいいけど……。

だって、まだ30歳だし。僕。



短歌サミット実行委員会理事長 辻井竜一

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「第一回 短歌サミット」

●日時:2009年6月20日(土)

●開館時間:AM10:00〜PM6:00

●場所:「川口市立アートギャラリー・アトリア」

http://www.atlia.jp/about/index.html

「短歌サミットブログ」

http://tannkasummit.jugem.jp/
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| 辻井竜一 | 辻井竜一 | 10:55 | comments(0) | trackbacks(0) | -
夜はぷちぷちケータイ短歌 3月1日放送より
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

毎週日曜日、夜9時05分〜9時55分放送のNHKラジオ第一(AMです。)の短歌ラジオ番組『夜はぷちぷちケータイ短歌』の3月1日放送分で採用されたメンバーの短歌を紹介します。(放送では流れなかったものも含まれています。)

月間テーマ『液体』より

だいたひかるさん選
とろとろでキラキラしてるあんかけで包んでいます 君への気持ち(小泉さんも選)
やな。

東直子さん選
海だって貴方が言えばそうだろう涙と言えばそうなんだろう
くまさん

毒を飲みバラ色に頬染めていたジュリエットの見た未来みたいね
やな。

朗読
炭酸があふれるように泣き出したわたしをただ抱きしめればいい
ゆず

春なんて来なければいいこの雪が溶けたら君はもうふりむかない
こゆり

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| 短歌サミット実行委員 | メンバーの採用報告 | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0) | -
「第四回 辻井竜一のパンク短歌評論@短歌サミットブログ」
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

こんにちは。

短歌サミット実行委員会理事長の辻井竜一です。

おかげ様で大好評をいただいております「辻井竜一のパンク短歌評論」ですが。

さて次はどれをアップしようか、これにしようか、いや、これはまだ未完成だ、
じゃあ、これにして、その次これにしようか、
やはり小出しにしていったほうがいいかな、などと考えているのが
しゃらくさくなりましたので、「第四回」として、
ここで一気に過去のものを全部掲載させていただきます。


どうぞ。

「第四回 辻井竜一のパンク短歌評論@短歌サミットブログ」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
新企画、「辻井竜一のパンク短歌評論」です。
(この「パンク」は、「評論」にかかります。念のため)


今回は、読むと「え?おおー。ああー。はああ…。そうかあ」
といった感じになる歌のご紹介です。


どうぞ。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


○そこの君 お皿を数えるより俺ともっと楽しいことをしないか?(さかいたつろう)

○ネコバスをまだ待っている このごろは雨があんまり好きじゃないけど(ゆず)

○星だって呆れているさだって俺「会いたい」だけしか願ってないから(くまさん)

○ひたすらにやかんを磨く台所淋しくなりたい十月の夜(イマイ)

○地球上ありとあらゆる火を集め奥手な夜を振り向かせたい(晴家 渡)

○事件ですキッスの味を知りました現場は密室ママには秘密(こゆり)



「え?おおー。ああー。はああ…。そうかあ」といった感じに
なりましたでしょうか。


今回、特に注目されるべきは、この歌です。

○事件ですキッスの味を知りました現場は密室ママには秘密(こゆり)


※この歌の作者は、1940年代〜50年代に製作されたアメリカ映画に
登場するファム・ファタールの醸し出す雰囲気にかなりの影響を
受けていると思われます。
赤いインクの万年筆でレシートの裏に小さい文字で
書いたのでしょうね。
恐るべきミステリアスであります。
ニーノ・フランクも裸足で逃げ出すでしょう。

ちなみにこの歌は、
「第一回辻井竜一短歌賞ミステリー部門」の受賞作品と
なっております。

以上。



さあ。

「辻井竜一のパンク短歌評論」、この先も続くのでしょうか。

「勝手なことをするな」と言われればただちに止めますが、
とりあえず今回は勝手にやりました。

「もっとやりなさい」というメッセージの方が多かった場合は、
もう少し本気でやらさせていただきます。
さて。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

ご好評をいただいております(どこで?)「辻井竜一のパンク短歌評論」ですが、
今回は番外編といたしまして、
「禁断の替え歌シリーズ」より、二首ほどご紹介させていただきます。


みなさまご存じの、加藤千恵さん、佐藤真由美さんの歌の、
替え歌です。


※正論は正論としてそれよりも君の意見を聞かせてほしい(加藤千恵)

○新郎は新郎としてそれよりも君の新婦を抱かせてほしい(さかいたつろう)



※この煙草あくまであなたが吸ったのね そのとき口紅つけていたのね (佐藤真由美)

○たまごかけごはんはあなたが食べたのね そのときパンスト被っていたのね(さかいたつろう)


辻井竜一コンダクターの短歌ツアーの際に募集しておりました
「替え歌シリーズ」ですが、このシリーズに関しましては、
「さかいたつろう」の右に出る者はいないようですね。


何度読んでも、

「おい、この作者ちょっと出てこいよ」

という気分になります。

今回、細かい解説は不要でしょう。

特に二首目に関しましては、この歌は、あらゆる批評を拒んでおります。

まさに短歌のブラックボックス。
この歌が教科書に載るようになったら、この国も終わりですね。

すなわち、一国を終焉に導くほどの威力を持っている、
さかいたつろうさんの短歌のご紹介でした。




さあて。

次回はあるのかな。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「辻井竜一のパンク短歌評論」

○ぐちゃぐちゃに泣いても君は美人だな関係無いこと思ってごめん(くまさん)

NHK「今夜はテレビでケータイ短歌」にて、
ミニドラマ化された短歌です。


さて。

この歌の作者は、漫画「デビルマン」の愛読者であるに
違いありませんね。

「ぐちゃぐちゃに泣いている君」を見て。おそらく、
何故かは知ったことではありませんが、

「シレーヌ、血まみれでも君は美しい」
というカイムのセリフが頭に浮かんだのでしょう。

そしてその直後。

「いや、違う。この子は、泣いてるだけだ。血まみれじゃねえ。
何てことを考えるんだ俺は。ああごめん。君が目の前で泣いているのに、好きな漫画のことなんか考えちゃって、ごめん。ああごめん」


このような思考がなされたのではないでしょうか。

虚構と現実の境い目でもだえ苦しむ作者の心情が描かれています。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
辻井竜一のパンク短歌評論」


今回は、「さかいたつろう」特集をお届けさせていただきましょう。

まずは、下記の二首をご堪能ください。



○七十億分の一人の確立で出会えた課長の毛をむしりたい(さかいたつろう)

○抜け出した奴らが戻るまで俺のはだか踊りをご覧下さい(さかいたつろう)



いかがでしょうか。

「おい、ちょっとこれ書いたやつ、一歩前に出ろよ」と
言いたくなりますね。

突っ込みを入れたくなる歌というのは、良い歌であります。
これ以上、何も語りたくありませんね。


続きまして。



○あたしではダメなんですか 試してもみないでダメってわかるんですか(さかいたつろう)

○桜の木 お願いだから咲かないでまだセンパイをつれてかないで(さかいたつろう)


上記の2首は、連作「マナーモード」よりの抜粋でございます。

「マナーモード」という単語が含まれる歌から始まり、
最後の歌にも「マナーモード」という単語が含まれています。


しかし、そんな作者の意向など、僕の知ったことではありませんので、
勝手に抜粋させていただきました。

さあ、いかがでしょうか。


「課長の毛をむしりたい」だの「はだか踊りをご覧下さい」だの
言っていたその口で、よくもまあ「桜の木 お願いだから咲かないで」などと言えるものですね。

○桜の木 お願いだから咲かないでまだセンパイをつれてかないで(さかいたつろう)

うーん。

この歌が、女子高生の書いたものであるという認識のもとで読めば。

ああ。いいねえ。切ない感じがよく出てるねえ。
卒業シーズンにぴったりだねえ。

とか思うのでしょうが。

残念ながら、作者は奈良県磯城郡在住の26歳男性です。


しかも、

2008年3月21日
集英社 The 読書 かとちえの短歌デイズにて
第一期最優秀作品賞を受賞。

という経歴を持っております。

……。

世の中、どうなっちまってんだ……。

評論もたけなわではございますが、これ以上さかいたつろうの歌に
触れるのにちょっと疲れましたので、
ここでおひらきにさせていただきます。


次回のさかいたつろう特集まで、ごきげんよう。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「辻井竜一のパンク短歌評論」

○さよならに今夜うかがいます指輪返しに行きます雪女です(こゆり)

「メールでこの一文が送られてきたらドキドキするか否か」

これは、「辻井竜一のお気に入り短歌」になるか否かの(なりたくないかも知れませんが)
判断基準として、かなりのウェイトをしめております。
まあ、気が付いたのは最近ですが。

無論、とても大切な用件は、
「さよならに今夜うかがいます指輪返しに行きます」
という部分なのですが。

「雪女です」が最後についていることによって、読んだ側の頭はふらふらに
なります。

はっきり言って、読んでしまった時点で、もう勝ち目はありません。

作中主体の、
「これ、もしかして冗談なのかも、とかちょっと思ったりして
混乱して、せいぜいあたしが本当にそこに行くまでリアクションの作り笑いが
ひきつらないように鏡の前で練習でもしてなさいよ。ふふふ」といった
ささやきが聞こえてきそうですね。

まったく、とんでもない女の子です。「雪女」どころではありません。
「つらら女」です。つらら。つらららららら。

しかし、何故かこういった何かしら謎をかけてくるような女の子に
惹かれてしまう哀れな男性がこの世には多いようでして、無事に
指輪を返し終わったら、その足で僕のところに来てこの寂しさを凍らせて
お持ち帰りいただき、翌朝山形にでも一人旅に出ていただきたいものだと、
このように考えております。

ご清聴、ありがとうございました。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
| 辻井竜一 | 辻井竜一 | 16:24 | comments(2) | trackbacks(0) | -
☆「第三回 辻井竜一のパンク短歌評論@短歌サミットブログ」☆
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一

「第三回辻井竜一のパンク短歌評論@短歌サミットブログ」

苦節6時間、ようやく「私の短歌をパンク評論してください」という
リクエストをいただきました。

「ぱむさん」の短歌です。

さあいくぞ。

○コーヒーと煙草の煙とポスターと道玄坂のロック喫茶で(ぱむ)


……。

恐るべきことに、全部、名詞ですね。

「コーヒー」
「煙草の煙」
「ポスター」
「道玄坂のロック喫茶」

全部、名詞ですね(二回目)。

しかも、広いね……。
銘柄とか、何のポスターだとか、店の名前だとか、何も無しかよ……。

……。

最後の、「で」が無かったら。

当然、こうなります。

○コーヒーと煙草の煙とポスターと道玄坂のロック喫茶

……。

全部、名詞ですね(三回目)。

……。

なるほどね。

挑戦ですね、これは。

「てめえの想像力、見せてみろよ」と、こう来たわけですね。

ならば。


●「コーヒー」→「ブレイク」→「ぶち壊す」

●「煙草の煙」→「目にしみる」→「涙」

●「ポスター」→「政治家」→「街頭演説」

●「道玄坂のロック喫茶」→「反体制」→「バリケード封鎖」

なるほど。

この歌の作者は、1960年代に青春を過ごしたか、もしくは
1960年代に青春を過ごしたという架空の記憶を持っているかの、
どちらかに違いありませんね。

若き日の、
「理由は無いが、とにかく、何もかも全部ぶち壊してやりてえ」
という衝動に任せて行った「アジテーション的な街頭演説」、
「バリケード封鎖」
などを振り返りつつ、

「ふっ、あの頃は、たしかに馬鹿だったが、今の俺には無いものを、
たしかに持っていたな。まだ、まだ、俺も、これから。
もう一花、咲かせてやるさ……」

などと呟いて、零れ落ちる涙を拭っているのでしょう。
おそらく場所は、歩道橋の上。時刻は、午前0時を過ぎたあたり。

何があったか知りませんが、そろそろ帰って寝たほうが良いですよ。
風邪ひいちゃうし、明日の朝も早いのだから。

中島みゆきさんの名曲「ファイト!」を子守唄にお届けしたくなる、
「ぱむ」さんの短歌でございました。

ご清聴、ありがとうございました。
| 辻井竜一 | 辻井竜一 | 11:58 | comments(1) | trackbacks(0) | -
「センチメンタルTANNKER」への投稿は2/28で締め切りました
ご挨拶・「だからパーティーひらくことにしたの」 by辻井竜一


短歌サミットPodcast「センチメンタルTANNKER」への投稿、誠にありがとうございました。
応募していただいた歌も、実行委員の予想をはるかに超える数で、これから選歌にあたる出演者も、うれしい悲鳴をあげております。
短歌サミットPodcast「センチメンタルTANNKER」は5月中旬より、配信予定です。
配信開始になりましたら、このブログで案内いたしますので、楽しみにお待ちください。
| はれやわたる | - | 09:50 | - | - | -
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